2025.12.04
ヘアカラーの基礎を理解して提案力を高める
ヘアカラーはサロンメニューの中でも人気が高く、仕上がりによってお客様の印象が大きく変わります。しかし、カラーの成功は「塗り方」だけで決まるわけではありません。髪の状態、薬剤の選定、色味の理論、カウンセリング力などが揃って初めて、満足度の高い施術が可能になります。
1. カラー剤の種類と特徴
まずは、カラー剤の種類を理解することが大切です。施術ごとに特徴や目的が異なります。
1. 酸化染毛剤(アルカリカラー)
・最も一般的なカラー剤。1剤と2剤を混ぜて使用し、髪を明るくしながら内部に色味を入れることができます。
・ファッションカラー、白髪染め両方に対応可能。
2. 酸性染毛料(ヘアマニキュア)
・髪の表面に色をコーティングするタイプ。アルカリ剤を含まないため、ダメージが少なくツヤ感が出ます。
・ハリコシが欲しい方やダメージ毛におすすめ。
3. 塩基性カラー、HC染料カラー
・髪に優しく発色も良い“ノンダメージカラー”。
・ブリーチ毛やビビッドカラーに多く使われます。
4. ブリーチ/ライトナー
・髪の色素を抜く脱色剤。オンカラー前のベース作りとして使用することが多いです。

2. 毛髪とカラーの関係
髪の構造を理解することが、カラー上達の第一歩です。
- 髪の三層構造
・キューティクル:髪表面を守る層。カラー剤が浸透するためには開く必要があります。
・コルテックス:色素や水分を多く含む層。カラーが発色する主な場所。
・メデュラ:髪の中心部。太い毛に存在することが多く、カラーにはほとんど関係ありません。

- ダメージの原因と対策
・アルカリ剤や高濃度オキシによる過膨潤、ブリーチの繰り返しによるタンパク質流出が主な原因。
・放置時間・薬剤選定・後処理でしっかりケアすることが大切です。
3. 色味と理論の基礎
- 色の三要素
・色相:赤・黄・青などの色味
・明度:明るさ
・彩度:色の鮮やかさ

- 補色の活用
・不要な色味を打ち消すために反対色を使用。例:オレンジ味が強い髪には青系、黄ばみが気になる時は紫系。
- トーンコントロール
・同じ色味でも明度によって印象が変化します。お客様の希望や似合う雰囲気に合わせて、トーンと色味の両方を提案できるようにしましょう。
4. カウンセリング時のチェックポイント
- 既染部の状態チェック
・過去のカラー履歴やセルフカラーの有無を確認し、色が入りにくい部分やムラになりそうな箇所を把握。
- お客様の本音を汲み取る
・「明るくしたいけど傷ませたくない」「赤っぽくしたくないけど柔らかさはほしい」など、曖昧な表現の背景を理解する。
- パーソナルカラーに基づく提案
・肌色や顔立ちに合うカラーを自信を持って提案できることが大切。

5. 薬剤の選定と調合の基本
- 1剤(色味)と2剤(過酸化水素)の組み合わせでリフト力やダメージが変化します。
・6%:明るさ重視
・3%:ダメージ軽減・色味定着

- 白髪染めとファッションカラーの違いを理解し、染料の濃度やアルカリ度による仕上がりの違いを把握しましょう。
6. 美容師としての心得
・カラー剤は日々進化しています。発色や退色の傾向を比較し、実際に試すことが上達への近道。
・季節やトレンドに合わせた色味を把握し、提案力を高める。
・技術と接客のバランスも重要。知識と安心感の両立を意識しましょう。
7. まとめ
ヘアカラーは理論と技術の組み合わせで仕上がりが決まります。基礎を身につけることで、
・提案の幅が広がる
・ミスやクレームが減る
・お客様との信頼が深まる
日々のサロンワークの中で、なぜその薬剤を選んだのかを言語化する練習をすることが、将来の強みにつながります。